咬合バランスを改善する新たな治療装置「STUP」

6/23(日)に咬合(こうごう/噛み合わせ)に有効と注目されている新しい治療装置「STUP」に関するセミナーに参加して参りました。

「STUP」とは?

「STUP」とは、「Sleep Tongue Up Positioner」の略で日本語では、「睡眠時舌位保持床」と訳されます。

舌が正しい位置にあることで顎の位置を安定させ、食いしばりやいびきを予防することができ、睡眠時も舌を正しい位置に安定させておくための装置です。

「上顎タイプ」と「下顎タイプ」があり、患者の舌の位置によって使い分けます。

歯ぎしり・喰いしばりに一定の効果

セミナーでは、40名(男性7名・女性33名/平均年齢58.8歳)の被験者に対する調査レポートが報告されました。

これによると
首・肩の痛み:20人→14人
歯ぎしり・くいしばり感:18人→11人
平素の舌の位置:11人→24人
視覚過敏(Hys):16人→8人
いびき:19人→13人
と全ての項目で「使用後に改善された」と答える人が増えた、とのことでした。

セミナーは以下のような「考察」で締めくくっており、まだはっきりした効果を断言するまでには至っておりませんでしたが、私としては大変興味をもち、今後も「STUP」に関する情報収集を継続していきたいと感じました。

<考察>
症状の改善から、睡眠時の破壊的な咬合力が軽減し、歯牙及び歯周組織が守られていることがうかがえた。ただ、動揺歯に関しては、今まで TCH による圧力が緩和されたことで、押さえつけられていた歯が伸び、不要 な当たりが生じた為 と考えられる。そのような患者 には正しい咬合 調整をし、経過をみている。今回は症例数が少なく、調査期間も短かったので、引き続き経過を追っていく。

 

院長:佐藤昌代