歯の破折について

虫歯、歯周病で歯を失う人は減っていますが、反面、歯を長く使うため「破折」という現象が増加しています。

右の写真のひび割れ線が見えるでしょうか?竹を割ったように歯が割れてしまっています。左写真の歯の内部にある材料は通常ピンク色をしていますが、割れ目から細菌が侵入し、黒く変性しています。こうなってしまったら治すことができません。抜歯となります。

なぜ破折してしまうのでしょうか?

それは「被せものが噛む力に耐えられなかった」ということです。人間の歯は人間が本来持っている防御機構によって強い力から歯を守る機構が備わっているのですが、神経をとったり、金属などをかぶせてしまった歯は容易に対応できません。許容範囲を超えてしまったために折れてしまっているのです。

折れる前の兆候として歯周ポケットに影響が出てくることが多いです。そのため、歯の治療は銀歯を入れたら終わりではなく、定期的な歯周病チェックが欠かせないのです。