世界的に高齢者人口が増加している現在、より健康寿命を延ばす取り組みが期待されています。最近の様々な研究から、口腔機能の低下と身体的虚弱(フレイル)や認知機能の低下との関係性が明らかになってきました。高齢者の口腔機能を維持し改善させることが、健康寿命を延ばすことにつながると考えられます。
当院では、口腔機能の低下が疑われる患者さんに、具体的に口腔機能【噛む力、舌圧、湿潤度、清潔度など】のどの機能が低下しているかを機械で測定し、どんなトレーニングが必要か個別に提案させていただいています。実際にどのくらいのトレーニングでどのくらいの効果が出るのかの調査が行われていましたので紹介していきたいと思います!
4週間の「お口エクササイズ」の結果は!?
参加人数:64名
A グループ→4週間お口エクササイズを行うグループ
29名(平均年齢85.1歳)
B グループ→4週間何もしないグループ
35名(平均年齢80.6歳)
調査内容:AグループとBグループで、口腔機能検査を行い、4週間後に行う口腔機能検査でどのような変化があるかをみる。
実施するお口エクササイズ
・唇と口周りのエクササイズ(2種)
・舌のエクササイズ(3種)
・ガム噛みエクササイズ
調査結果
お口エクササイズを実施したAグループは、咀嚼能力、舌圧が向上!逆に何もしていないBグループは、咀嚼能力に変化はありませんでしたが舌圧は4週間前よりも低下していたんです!
出典:「高齢者のお口のエクササイズ実施による口腔機能への影響」薬理と治療
いかがでしたか?今回はお口のトレーニングをするモチベーション作りができないかと思い、実際の調査結果をみなさんに紹介してみました!ウォーキングや水泳など体のトレーニングは習慣化していても、お口のトレーニングを取り入れている人は少ないのではないでしょうか?
具体的なトレーニング内容やご自身の口腔機能の状態が気になる方はお気軽にスタッフまでお声がけください。
作成者 路川