生物学的幅径が侵害された歯に矯正的挺出を行いセラミックをかぶせた症例です。
この症例の治療費は132,000円です。
歯が欠けてしまった患者さんです。舌側という内側の歯が歯肉より下まで欠けています。
保険診療であればかぶせ物まで可能ですが、長持ちはしません。生物学的幅径が侵害されているからです。
そこで矯正的挺出という歯を引っ張り上げる技術を用いて歯を引っ張り上げています。
生物学的幅径という用語があります。
これは簡単に言うと歯と歯肉などの歯周組織との位置関係で、これが適正かどうかでかぶせ物が長持ちするかどうかの基準になります。
もう少し簡単に言えば、歯が歯肉より上にちゃんとでているかどうかです。
※あくまで簡潔に言い表した表現です。
1か月ほどたったのち、ワイヤーをとりクラウンレングスニングという歯周外科を施します。
舌側側から見た写真です。
生物学的幅径を改善したことによってセラミックのかぶせ物をいれることができます。
わざわざこんなことしなくても歯をかぶせることは可能ですが、世界的には通常この生物学的幅径が侵害された歯は抜歯とされています。