歯の衛生月間:6月にあらためて考える歯の役割と健康寿命

6月は歯の衛生月間です。日本人の歯の寿命は50~60歳代で、高齢になるに従い歯を失う人が多いのが現状です。

大切な歯の寿命を延ばすためには、日頃から歯磨きなどの口腔ケアを行うことが重要です。

今回の歯科衛生士通信は、歯の役割や本数と健康寿命への影響についてのお話です。

歯の役割

歯は場所によって役割が違います。
食べ物しっかり噛み飲み込む際に、奥歯があることで食べ物の嚥下を助ける働きもあります。

歯の本数と食べ物

歯周病や虫歯で歯を失うと、噛む力が衰えだんだんと食べられるものが減っていきます。

また、歯の本数が少ないと食事のおいしさが感じにくくなります。

噛まない食事は脳にも影響するため、記憶力の低下、認知症発症の恐れもあります。

知らず知らずのうちに食べるものを選んでいませんか?

歯の本数と健康寿命は比例する

歯が多く残っている人や歯が少なくても義歯等を入れている人では、歯が少なく義歯を入れてない人に比べ、年齢、治療中の病気や生活習慣などの影響を取り除いても、その後に認知症の発症や転倒する危険性が低いと言われています。

歯の本数が19本以下では、20本以上と比較し要介護になりやすいということもわかってきています。

歯を失わないために…

歯は一度失ってしまうと、もとには戻りません。

歯を1本失うだけでもお口の中は大きくバランスを崩します。

歯を失った場合、食べる機能を保つためや身体のバランスを保つためにも歯を補う必要があります。

そして食事を楽しみ、健康に生きていくために、ご自身でのセルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアを受けることはとても重要です。

歯の衛生月間をきっかけに、ご自身のお口の中について考えてみてはいかがでしょうか?

作成者 北村