今月号は、「知覚過敏」についてお話します。
みなさんは、歯磨きをした時や冷たいお水を飲んだ時など一時的にしみることはありませんか?
実際に患者様の中にも知覚過敏で悩まれている方はとても多いです…。
今回は、知覚過敏の原因・予防方法などご紹介します。
知覚過敏とは?
知覚過敏は、歯の表面のエナメル質がすり減ってしまったり、歯茎の退縮により、その下の象牙質がむき出しになることで起こります。
象牙質には、神経に繋がる象牙細管という細い管があり、その管を通して受けた刺激が神経に伝わり、しみる・痛いなどの症状が現れます。
知覚過敏の原因
・ブラッシング時、力を入れすぎている。
・歯ぎしり・食いしばりをしている。
・歯周病
・加齢
・食べ物の酸
・歯のホワイトニング
・虫歯
*虫歯の場合は、一時的ではなく持続的に症状が出ることもあります。
治療方法
薬の塗布
知覚過敏抑制剤でコーティングをする。効果には個人差があります。
詰め物をする
プラスチックの詰め物をすることで、象牙質の部分が覆われしみなくなります。ですが、永久的なものではないため欠けてしまったり再度詰め直しが必要となります。
ナイトガード(マウスピース)
歯ぎしりや食いしばりが原因の場合には、マウスピースが有効です。睡眠時は無意識な状態なので、歯ぎしりを治すことは中々難しいですよね…歯ぎしりを治すことは出来なくても「マウスピース」をすることで歯をカバーでき、エナメル質や歯周組織が破壊されるのを防ぐことが出来ます。
レーザー治療
むき出しになってしまった象牙質にレーザーを照射することによって、象牙細管に伝わりにくくすることが出来ます。個人差はありますがしみる症状がなくなる、もしくは軽減が期待できます。
神経を抜く
しみる症状が強く、上記の治療でも治らない場合には最終手段として歯の神経を抜くこともあります。歯の神経を抜いた場合、当然痛みやしみる症状は無くなりますが「歯の変色」などのマイナス面もあり、虫歯やよほど痛い場合に限りあまりおすすめはしません。
——————————
いかがでしたか?「知覚過敏」と一概に言っても原因や治療方法も人それぞれです。
「しみるくらいいいや…」ではなく、気になる症状があるときはお気軽にご相談ください。
作成者:奥貫