比較的難度の高めなインプラント手術に、エールガイドを用いた症例

CT写真です。硬いものは白く写り、柔らかい部分は黒っぽく写ります。今回インプラントを行うのは図の赤丸で囲った部分です。白くみえている部分が骨です。反対側と比べても厚みがないことがわかります。

別のCT画像です。図中の赤線のようなものを、このような薄い骨の部分に正確に入れなくてはいけません。ほんの少し角度が違えば突き抜けてしまいます。従来、このような場所にインプラントをするには熟練の技術を持った術者に頼らざるを得ませんでした。ちなみにこの患者様の場合は骨の厚みは6mmから8mm程度でした。1cmもないのです。難易度が高いといえます。

なぜ難しいか?口の中の写真です。骨の上には歯茎がのっています。歯茎だけを見れば、結構分厚いと思えるでしょう。実際その下にある骨はCT写真の通り、とても薄いのです。歯茎をメスで切って開いて、骨を確認して、さらに真っ直ぐに削って穴をあける。インプラントに精通していなければ至難の業です。

今回はエールガイドというシステムを用いて、歯茎を切らず(フラップレス)に行いました。私がインプラントの研修を修めた先生の考案した、正確で精密なインプラント手術を行うためのシステムです。

インプラント直後です。しっかりと理想的な位置に、狂うことなく入っています。歯茎を切らずここまでの正確性を出すのはエールガイドシステムなしでは非常に困難です。

当院ではガイドシステムはSMOPというものとエールガイドの2種類を採用しています。症例の難易度で使い分けています。超高難易度の場合は専門医を紹介させていただいております。しっかり診断し判断します。無闇に行うことは絶対にしません。どうぞお気軽にご相談ください。