アルコール消毒剤と次亜塩素系消毒の違い

新型コロナウイルスによって私たちの生活様式まで見直すきっかけになっていますね。そこで今月号では、現在品薄である「アルコール消毒剤」と、今注目の「次亜塩素系消毒剤」の違いを説明していきます。

「アルコール消毒液」と「次亜塩素系消毒剤」それぞれの効果

次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウム

次亜塩素酸水について

次亜塩素酸水は、塩酸や食塩水を電気分解して作る水溶液です。次亜塩素酸水には、殺菌成分の《次亜塩素酸》が含まれており、これまで食品の消毒や物品の除菌などに用いられています。
※当院で取り扱っている【ぺリオバスター】はこれです!!

次亜塩素酸ナトリウムについて

次亜塩素酸ナトリウム液は、塩素系殺菌剤のひとつです。家庭でも日常的に使われており、ハイター®やカビキラー®などおなじみの製品のことを指します。
次亜塩素ナトリウムにも、殺菌成分である《次亜塩素酸》が含まれています

次亜塩素酸水は弱酸性の性質を持ち、弱酸性は肌と同じpHであるため、皮膚にダメージを与えることがありません。
一方、次亜塩素ナトリウムは強アルカリの性質を持ちます。強いアルカリ性は金属を腐食させたり、皮膚を化学やけどさせたりする作用があります。

アルコールが品薄な今・・・

厚生労働省は、食器・手すり・ドアノブなど身近な物の殺菌消毒に有効だとしています。ご家庭で手作りできるのもポイントですが、次亜塩素酸ナトリウム液の取り扱いには、十分な注意が必要です。酸性タイプの製品と一緒に使用すると、有害ガスが出て大変危険です。

手指の消毒を含め、人体に直接使用することは絶対にしないでください。空間除菌のために霧吹きやスプレーで散布することも避けてください。

またハイターなど塩素系漂白剤から次亜塩素酸水を生成することはできません。塩素系漂白剤を薄めた液を「次亜塩素酸水」の代わりに使用することは避けてください

同じ消毒剤でも、種類や成分によって効果がずいぶん違います。
違いを正しく知って、コロナ第二波に備えましょう!
(来てほしくはないですけどね・・(^▽^;))

作成者:佐々木