今月号は、【セルフケアのポイント】についてのお話です。
お口の健康のために欠かせないのは、日々のブラッシングによるプラーク(歯垢)の除去です。またお口の中を清潔にすることで、細菌やウイルスに感染するリスクを下げることができます。
そこで、今回は効果的な歯磨きのポイントについて紹介します。
1.歯の表面や歯と歯茎の境目に毛先が当たっていることを確認する
虫歯や歯周病は、歯の表面や歯と歯茎の境目である歯肉溝にプラークが形成されることで始まります。この部分に毛先をしっかり当てるようにしましょう。
2.歯ブラシは、振動させるように動かす
ブラッシングをする際に、多くの人が歯ブラシを動かす幅が大きくなってしまいがちです。小刻みに動かすことで毛先を歯と歯の間に届かせることができます。なるべく1本ずつみがくことを意識しましょう。
3.ブラッシング圧に気を付ける
一生懸命にプラークを落とそうと、つい力が入りがちになってしまいますよね?必要以上に力を入れすぎてしまうと、歯や歯肉を傷つけてしまいます。歯ブラシに加える力は100~200gと言われています。歯ブラシで歯肉をやさしく触ってみて、少し白っぽくなるくらいの力加減です。
4.磨き落としを防ぐために、順番を決めて磨く
磨きにくい歯の内側、奥歯の裏側などは、磨き落とす方が多くいらっしゃいます。
右左にと交互に歯ブラシを動かさず、上下の歯を一緒に磨くことなく、端から順番をつけて磨いてみましょう。
5.食べたら磨く
食事をすると、食べ物などに含まれる糖によりプラークが形成されます。そのままにしておくと、細菌が増殖してしまいます。
そのため、食べたら磨くことを習慣にしましょう。
※歯と歯の間のプラークは、歯ブラシだけだと落としにくいので、隙間の大きさに合わせてフロスや歯間ブラシを使いましょう。
最後に…
家庭でのケアも大切ですが、合わせて歯科医院での定期的なメインテナンスも歯周病予防には必要不可欠です。
歯ブラシだけでの歯垢除去率は、約50~60%と言われています。
そのため磨き残された場所に関しては、そのまま歯石となり歯周病を進行させる原因となってしまいます。これを防ぐために、歯科医院での機械的な清掃で除去が必要です。
痛みや症状が出たことをきっかけに歯科医院を受診する方がいらっしゃると思いますが、痛みや症状がない時にこそお口のチェックやクリーニングをして、お口の中を清潔に保つことが毎日の食事を楽しくすること、健康に生きることに繋がると思います。
作成者:北村