歯周外科を行った症例~遊離歯肉移植術(FGG)

遊離歯肉移植術の目的

歯周形成手術という失ってしまった歯茎を作る手術です。角化歯肉というものを作るのが主な目的です。

角化歯肉というのは健全な歯周組織を維持するのに必要とされている、歯の根元に存在する硬い歯茎のことです。

抜歯などで歯を失った場合に歯茎は退縮して下がってしまうのですが、インプラントやブリッジなどで治療する際の予知性(長持ちするかどうか)を決定する重要な要素となる歯茎です。

角化歯肉がない部位は歯磨きが難しくなると言われています。

術前の写真です。青いラインで囲った部分が角化歯肉という硬い歯茎です。下の奥から2番めの歯の角化歯肉の幅が薄くなっています。

まずメスで切開して歯茎を剥がします。歯茎はアゴの骨にくっついています。
一度減ってしまった歯茎は自然に戻ることはありません。遊離歯肉移植術は他の場所から切り取った歯茎を移植して歯茎を再生させる方法です。多くは口蓋という上のアゴから歯茎を切り取り、移植します。

移植した歯茎がプラプラどこかに行かないようにしっかりと糸で縫合固定します。初日は痛みが出ます。腫れぼったい感じもあるでしょう。
口蓋は3週間から一ヶ月程度は痛みがでます。

術後2ヶ月が経過した写真です。無事に角化歯肉が再生しました。
歯磨きがしやすくなり健康な歯茎を維持しやすくなりました。

費用:自由診療 40,000円
副作用として術後の疼痛、歯茎が生着しない場合があります。