フィステル(サイナストラクト)とは?

今月号は、「フィステル(サイナストラクト)」についてお話します。

フィステル(サイナストラクト)とは“膿の排出口”のことを言い、「瘻孔(ろうこう)」とも呼ばれています。

皆さんの中にも、歯茎に白いニキビのようなものが出来た経験がある方もいるのではないでしょうか。
今回は、その原因についてお話します。

フィステル(サイナストラクト)とは?

歯の根っこの先端に膿が溜まると、内圧が高まり、それを下げようとして膿を出すための道が作られます。

そして、歯茎の表面に向かって出来た道の先には「排出口=フィステル(サイナストラクト)」が出来ます。

フィステル(サイナストラクト)はどうしてできるの?

<主な原因>

虫歯や外傷などで神経が死んでしまった

歯の神経が壊死して放置しておくと、中で細菌が繁殖してしまい、根の先に膿が溜まります。この場合、神経の治療が必要です。

歯の根が割れている

歯の根が割れると、その隙間から細菌が侵入し内部が感染されることで膿が溜まります。破折している場所によっては、一部残せる場合もありますが、抜歯になってしまうケースが多いです。
※「神経の治療をしている歯」や「食いしばり」「歯ぎしり」をしている方は、要注意です。

歯周病

歯周病の場合、歯周ポケット(歯と歯茎の境目)から膿が出てきます。ですが、歯周ポケットが深い場合などフィステル(サイナストラクト)が出来ることもあります。

神経が再感染してしまった

この場合も神経の治療が必要です。

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いかがでしたか?

「フィステル(サイナストラクト)」と一概に言っても、原因も治療方法も様々です。

患者様のご要望などを聞き、相談をしながら決めていきます。

「経過観察」という場合でも悪化してしまう可能性もあるため、定期的なメインテナンスはしっかり受けましょう。

作成者:奥貫