あけましておめでとうございます。令和2年も佐藤デンタルクリニックならびに歯科衛生士通信をどうぞよろしくお願いいたします。今月の衛生士通信は【ペリオドンタルメディシン】のお話しです。
ペリオドンタルメディシンとは?
歯周病と全身疾患の関係性を指摘する動き・研究のことです。今回は代表的な歯周病菌と全身に及ぼす影響を掘り下げてお伝えします。
代表的な歯周病菌
口腔カンジダ菌
・常在菌
・口腔カンジダ症の原因(舌や粘膜に白い苔・ただれ)
・歯面に根差すと知覚過敏の原因にも・・・
トレポネーマデンティコーラ
・らせん状
・炎症の慢性化に関与
・膿の出る歯ぐきには必ず存在する
ポルフィロモナスジンジバリス
・黒色の歯石の原因菌
・血栓に関与(脳梗塞、心筋梗塞)
・この菌の発生する酵素がアルツハイマーに関与か?!
フゾバクテリウム
・口の中のぬめりの原因菌
・誤嚥性肺炎に関連
・大腸がんに関与か?!
慢性炎症の怖さ・・・
例えば・・・
糖尿病炎症性のサイトカイン(信号)はインシュリンの働きを阻害することが分かっています。
それとは別に、糖尿病の方は骨粗鬆症になりやすいと言われています。これには高血糖による酸化ストレスやインスリン抵抗性が悪影響を与えていると言われています。
例えば・・・
掌蹠膿疱症(手のひらに水泡)はアレルギーや慢性扁桃炎、慢性歯周病などの慢性炎症と関与していると言われています。
新年から少し専門的な内容でしたが、歯周病は『ただ治す』だけではなく、『除菌もして予防する』ことで、全身の健康につながっていきます。当医院では、顕微鏡の検査や、除菌療法、ご希望される方には菌の特定検査(保険外)も承っております。気になる症状があれば、ぜひご相談ください。
作成者:佐々木