歯周病治療

歯周病は歯の周りの組織の炎症です。患者様ご自身の免疫力低下など、歯肉の健全性が損なわれている状態に歯垢(プラーク)が蓄積することで生じます。歯磨きで綺麗にできなかった歯垢はやがて歯石となります。歯石は細菌の塊です。この状態を放置すると細菌が活発化して炎症がどんどん広がり、歯を支える骨などが溶けてしまい、最終的には歯が抜けてしまいます。

歯周病の増悪因子として、歯と周囲に過剰な力がかかること、ご自身では掃除のしにくい歯並び、被せ物が入っていること、などがあります。

これらの因子を取り除くにはお口の中全体を、一本の虫歯から被せ物、入れ歯、矯正、インプラント、噛み合わせまで包括的に診査診断し、治療しなくてはならず、歯科医師と歯科衛生士に相当なスキルが要求される分野です。

当院における取り組み

当院は丁寧なブラッシング指導を軸とし歯周内科療法を取り入れています。従来の歯周病治療とは異なり、一般的な抗菌薬ではなく特殊な薬剤を使用し、歯周病細菌の活動性を下げることに重点を置いています。

歯周病治療の流れ

■診査・診断
歯周病の治療には歯周組織検査とX線写真による診断が必須です。プローブという器具を用いて歯と歯茎の間の溝の深さ(歯周ポケット)を計測します。

■衛生士によるブラッシング指導
ブラッシング(歯磨き)は歯科治療のすべての基本となる重要な部分です。歯の磨き方は一人一人癖があり、様々です。当院ではその方にあった指導法を衛生士と一緒に考案するよう心がけています。

■スケーリング・ルートプレーニング(歯石取り、クリーニング)
一般で言う歯石取りを行います。歯石を取り終わった後、再度歯周組織検査を行い、再評価します。通常、上下を分けて2回で行います。
歯茎の深いところに歯石がついている場合は麻酔なども併用し、さらに数回にわけて丁寧に歯石を除去します。

健康保険を使った歯周病治療では処置したあとの再評価が必須となっております。数回に分けての通院していただくことをご了承ください。

■細菌検査
スケーリングにて改善が見られない場合、位相差顕微鏡にて細菌を調べ、活動性が高いかどうかを調べます。重度の歯周病と思われる場合、初めに細菌検査をする場合がございます。
細菌の活動性が高いと思われた方には歯周内科療法を勧めています。

歯周内科療法のご案内

▼術前(2018/10/23)→術後(2018/10/30)の細菌検査映像

▼術前(2018/10/6)の歯肉および細菌検査の写真

▼術後(2018/12/1)の歯肉および細菌検査の写真

■メインテナンス(健康な状態の維持)
一通りの治療が終了したあとは3ヶ月から半年後に検診となりますが当院はかかりつけ歯科医強化型歯科診療所の認定を受けているため、月1回のペースでメインテナンスを受けることができます。

診療案内